妙高の自然を体感する越境学習。想定外のリスクと向き合い考える、強いチームづくり

趣旨

2020年10月26日~10月28日にJMAMラーニングワーケーション『here there』(※)のモニターツアーを実施しました。今回のモニターツアーは、thereプログラムが展開される予定の4つの地域で、実際の催行前に、人材開発のご担当者・CSV経営に関心のある経営者・「地域で学び、はたらくこと」に関心のある個人の方などに『here there』を体験していただくために開催いたします。

(※)「here there」とは?
東京をはじめとした都市圏での学びを(hereプログラム)ベースに、国内外の様々な地域での独自のプログラム(thereプログラム)を相互に体験し、座学では得られないリアルな体験による学びと、バックグラウンドが異なる人たちとの交流を通じて内省し、自ら考え行動するイノベーションを推進する人材育成のための新しい学びのプログラムです。
 https://herethere.jp/about

活動報告

①まずは座学にてアウトドアに出る心構えを学びます。一見かけ離れているビジネスとアウトドア。想定できる部分とそうでない部分があるという共通点を発見しました。

②苗名滝へ移動しアウトドア実習に入ります。アウトドアにおけるリスクマネジメント講義を受けました。「受容」(蚊にさされることもあるだろう等)想定し受け止めること大切ですね。

③樹木は冬を乗り切るためにどんな準備をするのかを、紅葉の違い、枝の伸び方の違い等から学びました。参加者から「きれい!」だけではなく「なるほど!」という声が多く聞こえました。

④紅葉と苗名滝を前に、参加者同士で感想交流。同じ景色でも着眼点が違い、様々な切り口での鑑賞となりました。

⑤ホテルへ戻り、アウトドアプロインストラクターによる2日目のハイキングロール事前講習。自己紹介も体を使い、チームの関係性を築いていきます。

⑥コンパス、地形図を駆使し行動計画を立てます。アウトドアに不慣れな参加者もいる中、想定される時間、休憩をとる場所等チームで話し合いながら決めていきました。

①ハイキングロールを前に改めて想定されるリスクを確認。今回のモニターツアーで最もリスクとなるのは熊。熊に遭遇した体験を持つインストラクターの話で気を引き締めます。

②登山開始!一同頭に描いていた登山との違いに戸惑いつつ、地図とコンパスを頼りに進んでいきます。

③倒木で予定されていたルートが見当たりません。チーム内でも意見が分かれましたがトライ&エラーを繰り返し無事ルートへ復帰。

④下山後の内省タイムで改めてアウトドアを楽しむ5つのマインドを確認。ビジネスの現場でも必要なマインド。新入社員研修で教わったことを思い出しました。

⑤地元食材を使い、総勢10名分の食事を作ります。ルーがないためキャンプにありがちなカレーは作れず。日の入りが迫る中でプロジェクトマネジメントを実施。概ね成功。美味しくいただきました!

⑥2日目の行程を終え焚火を囲んでの内省タイムです。チーム活動の振り返りが中心。あの時何を考えていたのかそれぞれの視点から語り合い立場による見え方の違いを感じました。焚火を前に人は深く雄弁。

①最終日は妙高市森林セラピーロードでのネイチャー・トレッキングから。昨日の過酷な山とは違い癒しの山でした。

②落ち葉でふかふかの道をそれぞれのペースで歩きます。昨夜食べたお米もブナが蓄えた水で育っているとのこと。改めて自然の偉大さを感じました。

③同じように立ち並んでいる木でも、幹の太さや枝の伸び方に違いがあります。日光の取り合いをしているとのこと。今年はブナの実が不作で、その影響で熊が山を下りているようです。

④プログラム最終日ということで長めに内省の時間を作りました。自分で内省場所を選びましたが、散歩しながら振り返る方、山に籠る方など様々でした。

⑤自然から学んだことをいかにビジネスに活かすかを1枚の紙にまとめます。全体共有では振り返りとあわせて、今回学んだことを活かしたそれぞれの理想を語り合いました。

⑥地域の人が集う温泉で汗を流した後、参加者・インストラクターで記念撮影。短い期間でしたが、深く濃い対話ができました。一人だけワンカップを持っているのが筆者。鮎正宗おすすめです!

参加者の声

・三叉路でどちらに進むべきか分からなくなった時。今ある情報をもとに仮説を立て、どうなったら正解/不正解なのか、チームで合意を持って進んだ。正解がはっきりしないビジネスシーンでも「こうやってみて、こうなればgood」というような仮説検証をチームで合意しながらやっていくことは本当に大切だと思った。(20代女性・イベント企画)

・トレッキング、キャンプ。生命身体への影響度が高く、自分で直接的に結果責任を持たざるをえない点で学びがあった。(40代女性・法律事務所・CSR部門)

・仮説検証を行い、判断すること。自然は無常である。
地図とコンパス、現場に行けば状況も変わることを体験として教えていただきました。(40代男性・広告・代表取締役)

・見知らぬ人とのアウトドア体験を通して、意思決定速度の重要性と意思表示の重要性を感じた。また、大自然に触れることで自分の生活圏にある自然(人口建造物含む)からも何かしらのメッセージを受け取れるのかもしれないと考えることができた。(30代男性・出版・DX推進)

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